アゴ出し、顎形成術
アゴが低形成の場合、口角が下がり、間が抜けて見えたり、不機嫌そうに見えたりします。アゴの低形成に対して、ヒアルロン酸注入やシリコンプロテーゼ挿入により顎を前方に出す手術を行います。これをオトガイ形成術と言います。一般的に鼻尖と下唇の延長線上に顎の先端がくると綺麗に見えると考えられていて、これをＥラインと呼びます。アゴを出すことにより、スマイルラインが改善されるために、顔全体が明るく上品な印象になります。
アゴヒアルロン酸注射
注入用のヒアルロン酸を顎に注射して、顎を出す手術です。非常に短時間で終わります。腫れも少ないので忙しい方に適する手術です。
アゴプロテーゼ挿入
医療用プロテーゼを顎の先端に挿入して、顎を前に出す手術です。メスを使う手術ですが、一度行えば、永続的な効果が認められます。
アゴ骨切り、アゴ削り
アゴがしゃくれている、アゴが飛び出している場合には、下顎骨骨切り手術を行う必要があります。口腔前庭に切開を加え下顎骨の骨膜下を剥離して、下顎骨の骨削り、骨切りを行います。口腔内から操作しますので、傷は目立ちませんが、数日間腫れますのでマスクで隠して生活してもらうことになります。
顎の骨切り、骨削りは麻酔設備や電気鋸の装備が無いと行うことができませんので、扱っているクリニックは少数になります。
アゴプロテーゼによるオトガイ形成術
術前
術後40日目
40歳、女性。アゴプロテーゼによるオトガイ形成術
症例経過：アゴが後退して引っ込んでいるために、不機嫌で間が抜けて見えることを気にしていた症例です。悩んでいても先に進まないと考え、美容整形を考えて御相談いただきました。アゴプロテーゼを挿入して顎の先端を形成して、表情を豊かにしました。笑顔が素敵になりました。
症例解説：アゴが後退しているために、最も気になることは、口角が下がり不機嫌に見られることです。意地悪な表情で、いつも怒っているように見られることを気にされる方が多くいらっしゃいます。顎を前進させてラインを整えることにより、口角が上がり笑顔が綺麗になります。表情が優しくなったと言われる方が多い手術です。アゴプロテーゼは、一度手術すると、永続的な効果が認められますが、プロテーゼが動いたり、浮き出たりするリスクやデメリットが認められることがあります。その際には再手術が必要になることもあります。術前に執刀医に十分確認してください。
アゴ削り、アゴ骨切り
術前
術後6日目
23歳、男性。アゴ削り、アゴ骨切り
症例経過：アゴが前方に突き出て悩んでいた症例です。アゴが前に出ているとしゃくれて、威張っているように見えるために気になっていたようです。口腔内から操作し、顎先端の骨切り及び骨切除をしました。尖って突き出していた顎が適切な位置になりました。
症例解説：アゴ削りの最も大きな欠点は、引き受けてくれるクリニックが少ないことです。麻酔設備が整っていることと、骨切り用の電気鋸の設備を保有しているという条件を満たさなければなりません。しかし一度骨切りを行うことで、永続的な効果が期待できます。アゴが出ている、威張って見えるという方には有効な手術です。アゴ削りには、長期に腫れることがある、細菌感染や、血腫を合併することがある、唇の知覚障害を生ずることがあるなどのリスクやデメリットを認めることがあります。術前に執刀医に説明を受けて確認してください。